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機械工学専攻での研究・教育

機械工学専攻の特色

機械工学専攻における博士課程前期課程での学修目標は、将来機械工学の分野で先導的立場となる技術者・研究者となるために、強固な基礎知識の上に培われた高度な専門知識と研究能力、倫理観を身につけることです。

さらに博士課程後期課程では,専門分野での先進的かつ卓越した学術研究を推進することで、国際感覚に富んだ高度な研究能力ならびにその基礎となる深い学識および卓越した専門的能力を修得することを目標とします。

このために当専攻では、高度な専門科目のカリキュラムに加え、配属された教育研究分野において独自の研究を進め、指導教員と学生が対等の立場で未知なる対象に共に向き合いながら進める先端研究の臨場感の中で高度研究能力を涵養します。

専攻(大学院)カリキュラムの特色

本専攻では,高度に発展した機械工学の様々な学問領域に関して開講されている講義の中から,専門分野に応じてそれらを系統的に選択・受講することにより,最先端の機械工学の基礎理論から高度な応用に至る広範な知識を得ることができるようにカリキュラムを構築しています。

本専攻の博士課程前期課程の大学院生は全員いずれかの研究分野の構成員となり,それぞれがその分野に関する独自の研究を行います。

指導教員と学生が未知なる対象に共に向き合い、対等の立場での討論を繰り返しながら推進する先端研究の臨場感の中で高度な研究能力を涵養します。

またテーチングアシスタントや学部学生との共同研究により、教育研究指導の実際を体験します。

このような研究活動の成果を修士論文としてまとめると同時に積極的に国内外に発信します。

さらに博士課程後期課程では、当該専門分野における先進的かつ卓越した学術研究を推進し、その成果を博士論文としてまとめます。

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各講座での研究トピックスの紹介

生体内の「流れ」をシミュレートする(熱流体講座/先端流体工学研究分野)

消化管運動の異常は、嚥下障害や機能性ディスペプシアなど疾患の原因となります。

口、喉(図左)、胃(図中央)、腸(図右)を計算機上に再現し,大規模数値流体力学シミュレーションによって、消化管運動と食物の流動や輸送との関係を解明します。

 

高輝度X線で材料の疲労破壊過程を見る(材料物理講座/破壊制御学研究分野)

兵庫県の播磨研究学園都市に設置されている大型放射光施設SPring-8において発生する放射光を用いたコンピュータトモグラフィ(CT)により,金属材料における疲労破壊機構を解明するための研究を行っている。

Spring-8で発生する放射光は、通常のX線よりも高輝度であるために寸法の大きい金属部材を透過することができるだけでなく、平行度が高いことにより密度差の少ない物質界面の形状を明瞭にすることができる。

右の写真は、CTイメージングの撮影装置,右の図はアルミニウム合金の腐食疲労における疲労き裂の発生過程を観察した例である。

 

複雑な形状の部品を高精度に加工する(システム設計講座/生産工学研究分野)

「工作機械関連の技術力はその国の工業力を表す」といわれ、工作機械技術とそれを支える機械要素技術や運動制御技術,ソフトウェア技術などが産業の根底を支えています。

生産工学研究分野では、多軸制御工作機械のダイナミックな運動特性のモデル化と制御技術の開発を進め、加工運動中の工作機械の挙動を改善することで、ジェットエンジン用部品の高速高精度加工に成功しました。

 

ナノスケールのセンサを実現する(先端機能創成講座/ナノ機械システム工学研究分野)

金属ナノ構造とマイクロ機械構造を集積した大容量情報通信用光センサ(右図)や光バイオセンサ(1分子DNAセンサなど)の研究を推進しています。

ナノマイクロスケールのものづくり技術を駆使し、高性能・高感度なセンサを実現しています。

国際交流

機械工学専攻では,外国人教員の雇用,招聘,教員・学生の研究交流,留学生の受け入れを積極的に推進しています。

また当専攻には、アジア、ヨーロッパ等からの多くの留学生が在籍しており、協定によって学部の特定の講義を受講する留学生も毎年入学しています。

また,本専攻の大学院生が国際会議等で研究成果を発表する件数も増加しています。
さらに博士課程後期課程の学生は、工学研究科のプレミアムプログラムを利用して海外に研究留学しています。

研究・教育

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